2011年01月10日

暗室用品の選び方・フィルム現像編

【暗室用品の選び方・フィルム現像編】

〔1〕現像タンク……フィルムを現像するためのタンクです。樹脂で出来ているものとステンレス製のものに分けられます。フィルムが巻きやすく、巻き込み時の失敗の少ないのは樹脂製の方ですが、撹拌方向が一定のため、わずかながらムラが起こりやすいのが欠点です。安価なで初心者の方にはこちらの方が向いています。

ステンレス製のタンクは樹脂製のものと比べて液量も少なく、撹拌方向に自在性があるのでムラが出来にくいメリットがありますが、フィルムの巻き込み方法にコツがいり、うまく巻きつけるまで練習が必要になります。共通して言えることはリールにフィルムを巻き付けるというよりも、リールにフィルムを引っ掛けて、リールのほうを均一に回転させていく感覚で望むと失敗は起こりにくくなります。

〔2〕ダークバッグ……現像タンクにフィルムをセットする時に使う簡易の暗室環境です。
タンクを入れた時にスペースにかなりの余裕がある方が作業もしやすくなります。逆に、狭いと作業効率に影響が出るばかりでなく、手から汗が出て、フィルムがベタつく恐れがあります。

〔3〕はさみ……市販のもので十分機能します。

〔4〕液温計……現像作業のすべての指針になるものです。いざという時のために予備は必要になります。

〔5〕フィルムクリップ……乾燥時にフィルムをつるす時に使うオモリです。これを使わないとフィルムに巻きぐせがついて焼付けの際、ピント不良を起こします。

〔6〕メスカップ……薬品を溶き、タンクに注入する際に使います。アルカリと酸、という異なった性格の薬品を溶くため、2個必要ですが、効率を考えた場合、もう一つ欲しいところです。プラスチックのもので十分機能します。

〔7〕ポリビン……薬品を貯蔵しておくボトルです。出来れば現像液と定着液は違う形のものに分けておいたほうが安全です。

〔8〕撹拌棒……薬品の結晶を砕いたり、かき混ぜたりする棒です。これも酸とアルカリを区別する意味で2本は欲しいところです。

〔9〕ネガシート……透明なタイプのものはそのままベタ焼きがとれるので便利です。

〔10〕暗室時計……アラームをセットできるため、一般の時計のように時間の見間違いが起こりません。

〔11〕スポンジ……水洗した後のフィルムから余分な水滴をぬぐいます。

〔12〕フィルム現像剤……濃縮液体タイプと粉末タイプとに分けられます。すぐに作業したい場合は濃縮タイプをつかうことになります。粉末タイプは溶いてから半日程度置かないと液が安定しません。種類としては微粒子現像剤、標準現像剤、増感現像剤と分類できます。使い分けはフィルムの性能によって違います。通常、低感度のフィルムは階調豊富なため、コントラストが犠牲になるのを避ける目的で微粒子現像剤を、高感度のフィルムはコントラストが高く、階調が犠牲になりがちなため、その階調を補う目的で増感現像剤を使用いたします。

〔13〕停止液……酢酸を希釈したもので使い捨てです。現像の進行を止める役割をします。

〔14〕定着液……現像が終わったフィルムの未露光部分に残った銀を落とす役割をします。未露光部分が透明になればOK。基本的には反復使用が可能ですが、一部例外のフィルムもあります。液体の非硬膜タイプは迅速に処理できますが、高温現像には向きません。本来、印画紙用のようです。
タグ:暗室 現像
posted by 暗室奉行 at 16:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 初心者向け技術解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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